日本と海外のメンタルケア事情

こんにちは。コンサルタントの山羊沢です。

日本人はとても占いが好きですね。毎朝の占いから、雑誌、新聞に至るまで、すべてに占いのコーナーが掲載されています。
では、海外の方はどうなのでしょうか。
やはり、同様の媒体には同じような占いのコーナーが設けてあることが多いそうです。

しかし、日本の占い師は、諸外国で活躍する占い師と比べると、その“役割”に少々の違いがあります。

今日はその違いについてお話しさせて頂きます。

日本の占い師はカウンセラーやセラピスト的側面が強い

最近、占いサイトのプロフィールなどを見ていると「占いカウンセラー」や「恋愛カウンセラー」「〇〇セラピスト」などの肩書きを目にする機会が増えました。
ちょっと前までは占い業界は霊感ブームでしたから、新しい動きが生まれているのかもしれません。

カウンセラーやセラピストというのは、本来心理カウンセラーの事を指します。医学的なアプローチにより、相談者の悩みを解決に導く人達の事です。そして、占い師というのは、統計や経験・歴史などの統計学的なアプローチにより、悩みを解決へと近づけていく人達の事です(おばあちゃんの知恵袋的な感じですね)。

カウンセリングという言葉には「専門的な相談行為」という意味合いがありますから、占いの業界でカウンセラーやセラピストという言葉を使う場合、医学の知識を修めている事ではなく、「相談にのるプロフェッショナル」であることや「より上質な癒やしを提供するプロ」という目印として使用する事がほとんどです。
もちろん、しっかりと心理学や心療医学をお勉強された方もいらっしゃいますが、多くの方が先に挙げたような意味合いで使用している事でしょう。

というのも、日本は心理職には国家資格が存在しません。
民間団体が運営している資格はいくつかあるものの、メンタルケアにおいては、日本は途上国であると言わざるを得ないのです。
日本人はもともと繊細な感性を備えた民族であるにも関わらず、精神的な負荷を癒やす場が身近な所にありませんでした。心理学や心療内科と聞くと、なんだかとてもかけ離れた世界の事のように感じてしまいます。

しかしながら、国内においての自殺者の増加や精神疾患受療の増加など、メンタルケアの重要性は年を追って高まってきているのは事実で、このような心療医療の需要と供給の隙間の一部を埋めているのが、日本では占い師だと言われています。

欧州諸国ではどうなのか

一方で、メンタルケア先進国の欧米諸国、特にアメリカでは、小さい頃からカウンセリングやセラピーに触れており、こころの健やかさを保つ上で日常的に利用しています。
こころの問題は家族や友人よりも、その道の専門家に相談するといった考えがしっかりとあるようですね。お気に入りのセラピストと定期的にセッションする方もたくさんいます。

さらに、日本では占いと混同されてしまうことが多いエネルギーワークはしっかりとしか免許があります。特にレイキヒーリングについては医療としても認められており、プラクティショナーという肩書で活躍している方が多く、病院内で専門の処置を受けることもあります。
一口にカウンセラーと言っても、免許によって明確な職業上の住み分けが出来ています。

このように、同じ行為を行ったとしても、日本と海外では判断される分野が異なることも珍しくありません。アメリカではセラピストが行っている行為に近い事を、日本では占い師が行っているのです。

しかし、行為そのものの重要性は変わりません。医療であれ、占いであれ、人の心を扱う仕事であるという意識をしっかりと持ち相談者に向き合う事ができれば、自ずと必要なものが見えてくるのではないでしょうか。

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