クリスマスも終わり、今年もお正月がやってきます。
この時期になると社寺仏閣へ足を運ぶ機会が増えますね。
普段行く機会が少ない場所なだけに、正しいお参りの仕方、覚えていますか?
今回は寺社の参拝マナーについて、確認してみましょう。
神社とは?
神社とは、「神道」に基づく祭祀のための場所の事を言います。
日本では「八百万」というように、非常に多くの神様がいるとされます。そのような神様たちに対して、祭事を執り行う時に使用する施設(祭壇)だとされています。
神社には通常鳥居が設置されており、神様の降りてくる神域と、人の住む土地とを区別し、お互いの存在を分かち合いながら過ごすための境界の目印となります。
本来は禁足地とされ、神事以外では入っては行けない場所とされていました。
神道は「死」を忌むために、お墓はありません。
お寺とは?
対してお寺は、大陸から伝わった「仏教」の施設です。
お寺には仏様が祀られており、僧侶たちが仏法を修練する場所(人の土地)です。寺院といえば大きな観光地というイメージが強いですが、檀家だけに門を開くような小規模な寺院もたくさんあります。街中で大きな門に閉ざされたお寺を見たことがあると思います。
神仏習合により、神宮寺のような施設も多くありますが、お墓があるのはお寺になります。五重塔は釈迦の墓です。
それぞれの参拝の作法
神社と寺院は異なるルーツを持つために、参拝方法も異なります。
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【神社の参拝の流れ】
- 鳥居をくぐる前に身だしなみを整えるようにしましょう。鳥居の向こうは神域であり、人の領域ではありません。軽く会釈してから鳥居をくぐります。
- 参道の中央は神様の通り道ですから、左右のどちらかに寄って歩くようにします。
- 手水舎で心身を清めます。人の世の穢を清めてから、神前に臨みます。
- 軽く会釈をしてから、鈴を鳴らします。その後お賽銭を投げ入れ、「二拝二拍手一拝」の作法で拝み、さらに会釈をして退きます。動作はゆっくりと丁寧に行うようにしましょう。お賽銭は額の大小は関係ありません。私欲を払うという意味合いをしっかり心に据えることが大切です。
- 門をくぐる時は敷居を踏まないように注意します。もし鐘を自由につかせてもらえるお寺であれば、参拝前につくのが良いです。帰り際の鐘突は、死者を送り出す際の鐘とされますから、縁起が悪いとされています。
- 煩悩を払いましょう。護摩炊きの炎は、仏様の知恵だとされており、この炎で自らの煩悩を焼きさり祈祷するものです。また、お寺のお賽銭はお布施であり、煩悩を捨てる修行という意味合いがあります。
- ご本尊を参拝します。拝む時には数珠を用いると良いです。宗派がさまざまありますが、ご自身の宗派の拝み方で参拝して問題ありません。心安らかに感謝の気持ちをもってお参りすることが最も大切です。
- 御朱印は写経の認印のようなものですから、最後に頂くと順序としてよいでしょう。
このように、神社と寺院ではお参りの作法が異なります。
感謝の気持ちを忘れないこと
普段なかなか足を踏み入れない神社と寺院ですが、このような違いがあるんですね。
神社は「神様のための場所」であり、寺院は「人のための場所」と覚えると、とるべき作法がみえてくると思います。
しかし、どちらの場所にも共通するのが「感謝の気持ちを忘れない」ということです。
人は、非常に多くの存在に支えられて生きています。その日頃の感謝を伝える場所であるとうのはどちらも変わらないですね。
ついついお願いばかりしがちなお参りですが、まずは感謝の気持ちから先にお伝えしてみると、もしかして、いつもと違ったお返事が返ってくるかもしれませんよ。
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